伊吹山北尾根1

8月11日 岐阜県春日村さざれ石公園(笹又)より、伊吹北尾根へ登る。
さざれ石は君が代に歌われるさざれ石の事です。正式には石灰質角礫岩というそうです。石灰石が長い年月の間に、雨水で溶解され、その時に生じた粘着力の強い乳状液(鍾乳石と同質)が次第に小石を凝結して、だんだん巨石となり、河川の浸食作用により地表に露出し、苔むしたもの。ここから取った石が皇居、文部省などに運ばれています。平安朝時代、文徳天皇の皇子惟喬親王につかえていた藤原朝臣石位左衛門は江州
君ヶ畑から息吹山を経て美濃の春日谷に渡り、椀生地に木材を探し求め、春日谷の奥地一帯にその良材を発見し、一族と共にここに移り住んだ。
石位左衛門は春日村・君の畑ー江州・君ヶ畑ー京都へと往復した道中に古屋笹又という地区の谷間で、渓流に山積する「さざれ石」を見て「これは珍しい石、目出度い石である」と、見たまま、感じたまま詠んで奉った歌が
 わが君は 千代に八千代に さざれ石の
 巌となりて 苔のむすまで…
の一首です。
 都では「見かけぬめずらしい石であり、かつまた秀歌であるとして、この歌を「古今集」(巻七賀の歌)に採録されることになった。
 石位左衛門は当時は余り身分の高い人ではなかったため、よみ人知らずとして発表されたそうである。
薬草畑の中を登山道は上がっていきます。煎じ詰めた薬草の匂いが漂っています。体にいいかも知れません。花はキンミズヒキ、ゲンノショウコ、ツユクサ、フシグロセンノウ等夏の花がたくさんさいています。曇り時々雨の天候のため、花を中心に紹介します。

 

さされ石公園入り口 さざれ石
さざれ石拡大写真(なるほど、確かに苔むしています)

キンミズヒキ(バラ科)
この黄色い穂を進物の包み紙の「水引」にたとえて名がつきました。
果実にはトゲがあり、動物にくっついて運ばれます。


ゲンノショウコ(フウロソウ科)
多年草で花期7月〜10月、花の大きさ1.5p。花びらは5枚で、白色または赤紫色をしている。茎が地面をはうか、斜めに伸び、たくさんの枝を出す。葉は2枚の葉が向かい合ってつき、深い切り込みがある。花が終わると、果実は種子を放出し、4枚の果皮が上方に巻き上がる。この姿が祭りの御輿(みこし)に似ているので、ミコシグサの別名がある。
クサフジ(マメ科)
日当たりのよい草原や林の縁でまわりの草にからみついています。葉は羽状複葉をつけ、先端に巻きひげが出来る。花期は5月〜9月と長い。5〜15センチの総状花序に色鮮やかな青紫色の蝶形花を多数つける。花や草全体がフジに似るのでこの名がある。伊吹山では登山道脇によく見かける。


フシグロセンノウ(ナデシコ科)
山地の木陰などに生える。名は茎の節が黒紫色を帯びることによる。京都嵯峨野仙翁寺にて草が栽培されていたことにちなむ。高さ50〜90p、花期7〜10月、花は赤朱色、花弁は5枚、直径45〜60o。

ツユクサ(ツユクサ科)
目の覚めるような青色が涼やかな花。
中央の黄色い部分がオシベ、但し9割方が花を開く前に自家
受粉しています。高さ30〜50p、花期6月〜10月。

 


オオハナウド(セリ科)
北海道、本州の山地の草原、谷間、林縁などにも生える大形の多年草である。形はシシウドに似るが葉が3小葉でやや大きく、葉の裏面、若い茎、花梗などに白い短毛が生え、また花弁が純白でやや大きいのが特徴である。伊吹山ではお花畑に点在し、シシウドより開花が後になる。
登山道(笹又上部)


*花の名前等に間違いがあるかもしれません。気づきましたらご一報下さい。

伊吹北尾根2
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